4日目①「ワインランド ステレンボスへ」


この日も早くは起きたけど、熱でフラフラだった。






それでも、アフリカ大陸から見る朝日の写真を撮ろうと頑張る。

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あまりに寒かったので、布団にくるまってバルコニーに出ようとしたら、自分が布団にからまってしまった。布団のほうも困ったと思う。






中途半端な巻かれ具合でも、見たかった。

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どんなに寒くても。

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この朝日を。

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今考えてみれば、朝日を見るのには成功しているわけで、これって結構すごいですね。

そうそううまくいかないのよ、朝日って。だから、朝日が見えただけでもやっぱり貴重な旅行だったと思う。






さて、シャワーを浴びてからキッチンで髪を洗い、だるいながらものろのろと仕度をして、出かける先は、ワインランドかな。

今は必需品だけど、この旅行で初めて風邪薬を持参していた。虫の知らせがあったみたい。今服用するとアレルギーを起こすけれど、当時は大丈夫だったパブロンのお陰で、数時間は楽だった。

薬を飲んですぐ出発。






ワインランドはそんなに遠くありません。運転狂いには、80キロなど大した距離ではない。






問題は、地図もナビもないことと、具合が悪いこと。前二者は適当に走っていれば何とかなりそうだけど、後者はどうしようもなかった。

パブロンが効くことを願って、 再び観光用の大雑把な地図を見ながら走り出しました。

しばらくは順調だった。






右か左か

ところが、いつの間にか大きくルートから逸れてしまっていた気がした。なので、路駐して誰かに聞こうと思ったけれど、歩行者もいなかったため、その辺にあった金物屋さんに入ることにしました。田舎に良くあるような、ごく普通の金物屋さん。今、東京にはああいうお店はないだろうな。

「ステレンボッシュまでのルートってこれであってるのか」と聞くと、そうだそうだあっちだよ的な指示だったので、これで大丈夫なんだなと思い、あっちの方向へそのまま進んで行った。






風景では判断しづらかったけど、いつのまにか国道(又はただの大きな通り)から脇へ逸れていたと思う。でも、のんびり下道で行ったお陰で、ちょっとローカル感も味わえた。






私は運転中に窓を開けて通りすがりの人に道を聞くのが好きなのだけど(変な趣味なことは認める)、慌てながらも急いで答えてくれるのがとても嬉しい。この日も、どこかで窓を開けて帰宅途中の女の子たちにワインランドまでの道を聞きました。

英語は南アフリカの公用語の1つだけど、地元で話されている言葉は現地語。少なくとも当時は。 中心地からはずれると必ずしも英語が通じるというわけではなく、 多言語国家なので、その民族によって使っている言葉も違い、それでも、学生は学校で英語を習うので、一生懸命英語で答えようとしてくれます。それが私にはすごく嬉しかった。






「ワインランドはどっち?」というたったそれだけのことに真剣に英語で答えようとしてくれたことが、非常に印象的だった。

「右だよ」と言いながら左を指差した彼女。

単純にライトとレフトを間違えただけなのだけど、これって哲学的だなと思った。






言葉と行動と、どちらを信じますか。

「あなたが大切です」と言っている人間から暴力行為を受けた時、どちらが正しいと思いますか。大切だと言うその言葉と、大切ならできないであろう暴力行為と。




右だと言いながら左を指差す人がいたら、普通の人は左と右とどちらが間違いだと思うだろう。

私は行動を選ぶので、彼女が指を差した左を正しいと思い、出た言葉の「右」を間違いだと思って聞き返しました。「左ってこと?」って。そしたら、「そうそう」と言ってくれた。

これ、不思議と今も忘れがたい瞬間。






あの子たちが帰ったであろう団地のような場所が近くにあったけど、学校に行けているので究極の貧困層ではないと思うけど、裕福ではないだろうと思われる場所だった。時間があったら行きたかったけど、具合が悪すぎて行けなかった。






彼女とお別れした後、しばらく走っていたらレストランらしきものがあったので、ランチにすることにしました。






「本に載っていた大きなワイン工場があったので、寄って昼食」

と書いてあるけれど、地球の歩き方ではなく、現地での無料の観光本とかパンフかもしれない。



名前は憶えていないけど、グーグルマップで見ると、それらしきお店があります。改装しているようで見た目が少し違うけど、ここだと思う。

実はホテルでもあったようで、結婚式場でもあり、色々な会にも使われるらしいけど、もうレストランはないかもしれない。






では、ランチを。


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-南アフリカレンタカー運転一人旅

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