まだ太陽も登らないうちに空港へ行かなくてはいけなかったので、バスも早朝でした。
最初に書いた通り、チベットインは「みんな仲良く」で、アウトは「それぞれご自由に」なので、勝手に一人で出国でした。
まだまだチベットに残る人もいただろうけど、私より滞在が短かった人もいたかもしれない。
まだ太陽も見えない空をバックに、ポタラ宮の横から出る空港行バスに乗りました。
パスポートをリキシャに取られていた日本人の女の子が隣に座っていたけれど、その子、早速ガーッと寝てしまった。
風景を見て写真を撮りたい私は通路側、写真など撮る気もない彼女は窓側の席で寝ている。
バスの揺れ方はものすごいので、彼女がその揺れで起きたのを狙って、もしも又眠るなら、席を代わってくれないかなと頼み、代わってもらった。
そして、決して寝ない私は、窓ガラス越しだったけど、何枚か写真を撮りました。あまりにも美しかったので。
色合いが火星みたいだった。火星に行ったことはないけれど。
別にこれは、私が色を変えたわけではありません。
こういう微妙な色だった。
今でも不思議。
地球ではないみたいだった。
見惚れていたら、あっという間に空港に着いてしまった。
この素晴らしい景色を見ずにずっと寝ているなんて信じられなかった。チベットには大学生ぐらいの若いバックパッカーが多いけど、チベットじゃなくても、若い子ほど旅行中に寝てばかりいると思う。何でだろう。でも、今回は、寝てくれていたお陰で席を代われてありがたかった。
空港には、ほとんど誰もいなかった。ガラスの向こうの山とのミスマッチがチベットらしかったです。今はもう少し建物があるのかな。
スーツケースを預けた後、X線で見た後に何か不審なものが見つかったらしく、スーツケースの中身のことで何か聞かれました。だけど、中国語は分からないし、向こうもそれほど英語が分からなかった。
でも、多分、ナイフのことを聞いているのだろうなと思った。お土産で買ったチベットナイフ。違うかもしれないけれど、ナイフはひっかかるかもしれないとは思っていたので、一応英語で一生懸命した。
「お土産だよお土産。よく露店で売ってるやつ。切れないやつ。偽物だから。ほら、全然危なくないし」
とか何とか、危ないと思われないように最高の笑顔で答えておいた。ナイフ、3本ぐらい持っていたし。女性が一人旅でナイフ3本では、怪しまれても文句は言えない。
とりあえず、言葉が通じないので諦めたのか、行っていいですよと解放してくれました。
そして再び空の上。何故か帰りの便からの写真には雪がないけど、向きが違う?溶けた?
チベット出発前に泊まっていたホステルへもう一泊する予定だったけど、どうやって行ったかは又覚えていないや。多分今回もお迎えがあったと思います。
そして、早朝の便だったから成都に着いたのもまだ昼間だったけど、もう成都を観光する気もなく、ホステルで旅行者と雑談をしていた。
そして、夕食は、行きにも会った中国の人と一緒にとりました。
食べたのはヌードル。担々麺かな。
混ぜてみた。
ダメだった。あまりの辛さに胃がひっくり返ってしまい、胃が痛くなってほとんど残しました。
因みに私は辛いものが大好きです。それでも辛すぎた。四川の辛さは想像以上だった。あちらが本物で日本の四川料理がいんちきなだけだろうけど。
その他、この夜は、ドイツ人の男の子二人とも話しをしていました。二人は友達で、バックパッカーとしてアジアを旅しているようで、中国にはもうしばらくいるみたいで、これからチベットへ行くところだった。だから帰ったばかりの私の写真を見て気持ちの準備を(多分)していました。
そして、それほど遅くならないうちにお部屋へ。お疲れだったし、翌日は又早朝から広州へ戻らなくてはいけなかったので。