夕食を済ませてホテルへ戻ったものの、雨こそ降っていなかったけど、曇りだったし、ツアーがキャンセルになるんじゃないかと気が気ではなかった。
キャンセルとフロントに電話があってその連絡がフロントから私の部屋へくるかもしれないし・・・とか、携帯を持っていたくせに部屋の電話まで心配していた。
そして、時間10分以上前にフロントへ降りました。私の記憶では集合は夜10時でした。フロントでキャンセルの連絡はなかったかと聞いたら、ないから大丈夫だと言われた。何度も天気を確認していたけれど、もう一度フロントでも天気予報を見てもらうと、どうしても「曇り」。雲がどこでも出ているわけではない。どうか雲のないところへ行けますように。
そして、10時過ぎてもバスが来ない。「あれ?やっぱりキャンセル?」と不安になり、張り切って外で待っていたけれど凍りそうだったのでホテルの中で待つことにした。それでもまだバスは来ませんでした。
忘れられたのかと心配した頃にバスが到着。ツアー客のホテルを全て回るので、支度が遅いお客さんがいると待たされるのだと思います。私のホテルはツアー会社から近いから一番最初に来るのだと思っていたけれど、違ったらしい。
バスへ乗り込むと、満席ではないけど、何人も乗っていました。バスの中が真っ暗だったため、人が乗っているというのは分かるんだけど、顔はもちろん、髪の色も分からない。そもそも殆どがニット帽をかぶっていたので髪の色はどうせ分からないけど。
ニット帽もそうだけど、オーロラツアーにはかなりの「あったか仕様」でお出かけ下さい。私は日本から持って行っていたホッカイロをベタベタと貼っていたし、洋服もかなり厚着でした。
バスは暖房がついています。問題は、バスを降りてからです。やっぱり、降りてからの寒さは強烈だった。これは多分、首都のレイキャヴィックでも同じだと思う。バスで山の方に行くだろうし、そうでなくても夜中だから寒いし。因みに、バスを降りる降りないは自分の希望で、バスの中に残って中からオーロラを見ることもできるはずです。見えたならの話だけど。
さて、バスは順調に走り、どこへ行ったか記憶していようと道を覚えていたのであんまり聞いていなかったけれど、ガイド兼フォトグラファーさんは、ずっと英語で喋っていました。アイスランドのことやら地形のことやら色々と。
ふと気が付いた時に話していたのは、「アイスランドの福祉はとてもいいんだ」、という事でした。男性にも育児休暇が認められるし、出産費用は殆ど税金。だから税金が高くても納得して払っているって言っていた。
感心させられたところで、いくつもトンネルをくぐるので、そのうちどこを走っているか分からなくなってきた。元々どこを走っているか知らなかったけど・・・。
電灯に照らされて雪にも埋もれた、綺麗なアイスランド特有の平屋がたくさんありました。真っ暗でほぼ何も見えていないところから、急に雪化粧をした可愛らしい町が出てきたりします。
住宅街はいくつか通ったけど、一番キレイだと思ったのは、おそらくこの町です。夏のグーグルマップで見ても全然感動しないけど、雪の夜はすごく綺麗だった。
真っ直ぐ76号線を行くと、左折し、そこが緩やかな坂になっています。緩やかとは言え凍っているだろうし、大きなバスでスリップしやしないかと心配だったので良く覚えています。そして、そのカーブの後、すごく悲しくなった。
町が可愛いと思う度に写真を撮ろうとしたけれど、バスのスピードもそんなに遅くないし、手振れするだろうからやめました。自分一人だったらストップしてもらうのになと思いながら、というか、自分で運転していたら好きな場所で停まれて自由なのに、と思った。基本的に、ツアーは苦手。たくさんの素敵な場所を逃していると思う。
さて、そう思っていたら、到着したようです。
結局、曇っていたからここにしたのか初めからここへ来る予定だったのかは分かりませんが、こんなルートでした。