WAIS(ウェクスラー知能検査)を受ける日の注意点


受ける前の注意点と選び方」にて検査前の注意点について書きましたが、予約日の選び方についてはこちらの記事に入れました。



自分都合の予約日指定は困難です

予約なしの検査はまず無理です。今日電話して明日というのも無理だと思います。

かかる時間と検査資格者の都合上、自分が希望した日にすんなり予約ができればとてもラッキーだと思います。



予約の電話をする前に、いつぐらいなら予約ができるかと聞く必要があると思います。検査報告書について尋ねた時に一緒に予約状況も聞いて下さい。

また、決まった曜日や時間にしか検査をしていないところも多いので、「毎週水曜日しか検査していない」とか、「朝9時からだけ」とか、検査機関の検査状況も聞いたほうがいいです。

自分の希望日に検査というより、検査機関が検査可能な日に合わせる結果になる確率のほうが高いので、その電話で予約しなくてもいいですから、とりあえず先に電話だけしてみて下さい。



例えば、検査資格者が常勤とは限らず、月水金とかしか出勤していないことがあるのですが、毎日出勤していたとしても、WAISには時間がかかるので、1日何人もの検査を行うことはできません。

実際そんなにWAISをやりたい人はいないはずだけど、検査者さんたちは心理カウンセラー等の仕事も兼ねている事があるため、相談とかカウンセリングで忙しいのです。医者は診断を2分で終えることができますが、カウンセリングだと自費だから、1時間とか、短くても30分単位のスロットではないかと思います。なので、WAISだと最低2時間必要なので、丁度30分や1時間空いている日があったとしても、まとめて2時間以上確保してもらうのは難しいのです。



心理テストや知能テスト専門のところで、2カ月待ちと言われたことがあります。2カ月先の予定なんて分からないので予約する気にもなりませんでした。でも、一番早く都合がつきそうだったところでも、2週間ぐらい先だと言われたと思います。今日電話して来週検査というのは、あまり期待しないほうがいいと思います。

しかも、いきなり検査はできず、初診としてカウンセリングを受けなければいけないところもありました。そうなると、①初診、②検査、③結果と、3回も行かなくてはいけないので、都合が合わないと長期間かかってしまいます。「春にWAISを受けようと思いついたが結果を得たのは秋だった」みたいな。対面でなく郵送で結果だけを発送してくれるのなら③は行かなくて済むけれど、郵送で結果だけ発送してくれるところは少ないと思います。なので、①から③までが全て必要なのかどうかを知るためにも、先に電話をして聞いてみましょう。

因みに、結果まで、通常は急いでくれるところでも1週間、普通で2週間ぐらいかかります。2か月と言われた事もあります。



そういうわけで、「まだWAISを受けるつもりはない」と思っていても、いざ受けたいと思ってもすぐに受けられるものではありませんので、とりあえず先に電話をしましょう。

検査が1万円でも結果が2か月後だったり、検査が2万円で結果が1週間後だったり、それぞれ違いますので、どこの検査機関で受けるのがいいか先に決めておいたほうがいいので、何件か電話だけしてみるべきだと思います。



※ 病院で保険適用だった場合、初診→検査→結果は、絶対に行かなければいけないはずです。なので、上記は、保険外での検査の場合です。






いい日を選びましょう

いざ予約できるとなった場合には、本当に都合がいい日を選びましょう。

通常検査なら最低2時間、補助検査をやるのなら3時間は覚悟して、往復の交通時間も入れてもなお余裕がある日にしましょう。



2回に分けてくれることもあるみたいだけど、本当に疲れてしまう患者さんの場合というか、分けてやる必要がある患者さんだけだと思います。検査者も大変ですから、単純に知能を測りたいだけの高知能指数者は、素直に1日で終わらせましょう。



それから、検査日は、うまくいかなかった時のことを考え、終わった後に出かけるか直帰するか、自分の性格に合わせて予定を立てておきましょう。かなり高い確率で殆どの人が落胆すると思うので、やけ酒組やショックで寝てしまう組など、タイプ別に自己対処しましょう。





当日、空腹はいけません。

血糖値が下がると集中力が低下するので、朝昼晩御飯の時間を避けて予約するか、空腹にならないであろう時間で予約しましょう。血糖値が急降下する人は、逆に食べないほうがいいでしょう。



満腹でも、始まる前に疲れているといけないので、仕事帰りなどは最悪かと思います。

休みの日にするか、WAISのために思い切って休んでしまいましょう。

検査中は飲み物を飲んでもいいので、エネルギードリンクを飲むのもいいかもしれません。






検査が始まった

さて、それでは当日、検査を開始されてからです。



通常で10項目、補助検査というものも希望すると、更に長くなります。特に補助検査について書くつもりはありませんが、補助検査がなくても知能指数は出せるので、やる必要もなく、私はやりません。補助検査は、あくまで保険のようなものです。やってもやらなくても同料金だと思うので、一度ぐらいはやってみてもいいかもしれませんが、早く終わらせたい人は、最初から補助検査は不要だと検査者に告げて下さい。



検査の順番は決まっています。もしも一度受けた事があり順番を分かっていて、何らかの事情で順番を変えたいのなら、お願いするとやってくれるかもしれないので、事前に言ってみましょう。できれば予約時に言っておいたほうがいいと思います。

でも、始まってから、「それ、パス。先に違うやつやる」というのは難しいと思うので、始まってしまったら諦めましょう。



検査は積木から始まり、実際に物を使用するのは、積木だけです。

「処理速度」は解答用紙に回答を書くので、「ペンという物」を使っているともいえるけど、別に自分のペンを使ってもいいと思うので、検査道具という意味では、積木だけです。

それ以外は、WAIS問題ブックのようなものを見せられてそこから答えを選ぶか、口頭で質問されて口頭で答えます。書き取ってはいけません。



ということは、利き手を怪我しているとペンが使えませんから、手をうまく動かせないのなら、予約していてもキャンセルして下さい。ペンを使うのは「処理速度」です。これが低いととっても遅い人な数値となり、悲しい結果になります。

そして、私は積み木に両手を使うので、利き手の右手が動いても、左手が動かないとやはり不利です。片手で積み木をやる人は、利き手じゃない方なら負傷中でも大丈夫かも。

それ以外は口頭で解答できるので、声が出ればOKです。



頼めばトイレにも行かせてくれるし、飲み物も飲んでいいはずですが、こぼさないようにね。WAISの問題セット、とっても高いから。

時間を計っている問題の中には、時間になるとストップをかけられるものがあります。

一方、計らないものもあります。もしも計らない問題で時間をかけると、その分終了時間が長くなります。

ですが、実は、ストップをかけられないだけで、時間を計っている問題もあります。「全問正解した」つもりでも、時間オーバーだと指数が低く出ます。

どのテストで時間を測っているかは聞いても教えてくれないかもしれませんし、測っていても「測っていません」と言うかもしれません。



私はWAIS4なら説明時間も含めて2時間前後かなというところです。

WAIS3の方が長かったと思う。







結果が出たが

普通は、通常値か最高値を知りたいか、知能指数の差を知りたくてWAISを受けるのだと思います。

他の記事にも書いたけれど、私は少し特殊なケースですので、「最悪な時の知能指数が知りたい」ということで、わざと抗てんかん剤を飲んでやってみたりとか、余計なことをしていました。「最低でも〇〇ぐらいの知能指数はある」という「保証的数字」が知りたかったのですが、最低値でなくても、脳の具合が悪い時には通常値が出ることは期待できません。今後も定期的に受験し、できればコロナ終息後にイギリスに行き英語のWAISを受け、英語使用時の知能指数も出してみたいと思っています。



そういうわけで、私は別として、皆さんはきっと、1回で本当の知能指数を知りたいのだと思います。

ところが、WAISで知能指数120を超える数字を出す人はあまりいないと思います。130以上となると、もっと稀です。10項目の検査をするというのは、そういうことだと思います。

なので、高知能者だと思って受けたら大ショックな結果という可能性が高いです。メンサ会員でも同じです。行列推理のテストだけで125から130以上出せても、他の検査が低いと、全検査は120にも届きません。

なので、それなりの覚悟で検査を受けましょう。特に、メンサ会員は、プライドをとっても傷つけられるかもしれません。全検査で128以上出る人はメンサ会員でも殆どいないのではないかと思います。それぐらい難しい事だと思います。でも、行列推理で125以上というだけで十分に人と違うと思うので、大丈夫です。あまりにもひどい人間とばかり会うすごい人生の私が保証します。自信をもって。



自分が思っている知能指数が100だったのなら、110で喜ぶと思います。でも、120を期待して110だった時、ましてや、100だった時など、相当にショックではないかと思います。

当日検査が終わった時に感じた事は、あまり当てにしない方がいいと思います。出来たつもりでも、結果を見たら、「あんなにやったのに100?」と思う項目もあるかもしれません。処理速度などは、「誰がこれを時間内に終わらせられるのだ」と思うような問題だけど、「超高知能者が終わらせられるのです」。私は「超」レベルではないので、終わらせることはできません。

検査後、自分でうまくいったと思っても、全然違うかもしれません。なので、あまり人に言わないほうがいいかもしれませんから、とりあえず、結果が出るまでは待って下さい。



もう一度やってみれば、上がるかもしれません。だけど、何度やってもどうしようもない検査項目もあります。なので、それなりに改善はするかもしれないけれど、110の人が140を出すようなことはないと思います。例えば、全て問題の答えを記憶していても、処理速度などは記憶ではどうしようもないので、そういう項目は何度やっても同じぐらいの数値だと思います。詳細は、個別の検査項目の記事にてまた。





受けたほうがいいのか受けないほうがいいのか

というのは、自分が一番よく分かっていると思います。



でもね、生きていて困ってもいなかった人のやるものではないと思うし、困ってもいなかった場合には、高知能な可能性は低いと思う。生きていて困っていた場合でも、高知能ではなく知能指数の偏りが原因かもしれないので、高知能とも限りませんが。

ただ一つ言えるのは、10項目の知能指数を知ることで、自分の人生が楽になるかもしれないということ。「なるほど」と納得するので。なので、やはり、困っている人には受けて欲しい。

そして、知能指数を知る事によってショックを受けるだけとなる事もあるので、逆に、自惚れているだけの人は受けたほうがいい。そして身の程を知るべき。



私は、検査を受け始めた動機が変わっていたし、まともに検査をしたいと思うまでに時間がかかったけれど、そのお陰で数度受けることになり、それぞれの下位検査がどのように影響するのかを個人的に解明していき、多々納得し、一定の人間たちとは決別するという覚悟を決められ、とても人生が楽になりました。検査をしてきて良かったと思っているし、これからも定期的に検査ができればと思っています。

こんな人生の人も珍しいのでどんな人生でも私と同レベルまで楽になるとは言えないけれど、苦しんでいるのなら、受けるべき。そして、数字をきちんと自分なりに解釈するべき。



知能指数が低い人が高い人と一緒にいても分からないので悪い影響はないけれど、知能指数が高い人が低い人と一緒にいると、凄まじいストレスです。体に支障が起きる前に、意を決して検査し、高知能指数者としての一線を自分で引くべきです。そうでないと、冗談ではなく、自殺も含め、命まで危うくなります。



というわけで、色んな意味でご覚悟の上、検査を受けられて下さい。

検査の詳細は、いつか他の記事で書きます。



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