4日目②「ピラミッドという世界で一番がっかりさせる世界遺産その1入場編」






出かける前、フロントに寄って、マネージャーはいるかと聞いてみたら、いなかった。翌日にメンフィスまでの車を用意して欲しかったのでマネージャーと話したかったけど、彼女に頼んでおくことにした。

マネージャーが来たら明日のデイツアーを予約したいと言っておいてとお願いした。




今日ギザのピラミッドで、明日メンフィスに行って、明後日には違うところへ行こうと思って。ライトショーは諦めた。待っていられないし。ギザに何日も泊まるなんてバカらしいし、カイロに戻ってきてまだ諦めきれなかったら行けばいいよ。

メンフィス、バスでも行けるみたいだったけれど、車をチャーターして回ったほうが効率的だと思った。エジプトはタクシーが安いから、そっちの方が早いだろうと思って。

そして、女の子が「分かった」と言ったので、安心して出発することにした。






ピラミッドへ

プールがあるとゴージャスに見えるけど、決してホテルのプールじゃないし。お湯も出ないようじゃまともなホテルとは言えない。






昨日何度も言われていたので、今日は右から行く事にした。

右から行くとこんなにも近く見えるけれど、私はスフィンクス側から入りたかった。でも、フロント男子が何度もこっちから行くんだよとうるさかったので、こちらから行ってみる事にした。スフィンクス側から入ってこちらから出たほうが効率的だとか、そういう人の事情は考えず、ピラミッドはこちらから入るのだと決めて譲らなかったため、もしかしたらこちらからでもぐるっと回ってスフィンクスの入り口から入る事もできるのかなと多少思った。






なので、右から行ってみよう。突き当りを右折ね。あれ、ミニカーみたいな車だね。






確かにピラミッドは見えるんだけどね。ここだけじゃなくて、全体的に、どの道もピラミッドへ行きそうな道ではないんだよな。






空気も悪い。空がクリアじゃない。






すぐにロータリーのようなところに当たって、






何だか分からないけれど、そのまま真っすぐ行ってみた。






目が悪くなっちゃってね。全然先が見えないよ。

だけど、目が悪くても見える大きな標識とか、そんなのがあるべきだと思うよ。

ピラミッドだよ。あのピラミッドだよ。どの方向から入るにしても、もっとなんか、すごい道路というか、すごい入り口だったりしないものかね。






ピラミッドへの入り口とは思えないけど、あっちしかないから、そうなのだと思う。






やっぱりこっちは逆側の入り口だったわけだけど、どちらにせよ、なんか寂しくないだろうかこれ。正面ではないにせよ、ここがピラミッドへの第一歩の入り口ってどうなのか。とりあえず、彼らはチェックされていたけど、私は何も言われず通過。






大分先だ。そして、想像通り坂だ。左から行きたかったな。スフィンクス側への裏道も作ってあったりしてくれたらいいなと思ったけれど、これでは絶対にスフィンクス側から出てしまうことになるな。こっちから帰ってきたかったのに。






そして、歩いていると、もちろん客引きの男。






男 「ピラミッドコッチ」

私 「そっちじゃない」

男 「ホントダ ピラミッドコッチ」

私 「行かないよ」

男 「オレワカッテル コッチコッチ」






男は私を左に連れて行こうとした。ピラミッドは前に見えており、角度からしても高低差からしてもそっちではない。しつこくてうるさい。

坂をそのまま進んでセキュリティポイントのようなところへ行ったらやっと離れてくれた。






やっとうざいのが離れたよ。坂を上るだけでも面倒なのに、うざいおまけつきでは疲れるだけだ。






車、入れるのだろうか。タクシーだったら中まで行けたのかな。






坂をだいぶ上った時、左に寄って、見下ろしてみた。やっぱりね。






これが、さっきの男が私を連れて行こうとした左側の場所。明らかにピラミッドには行けない行き止まりの壊れた車ばかりのゴミ駐車場のような場所。

腹が立つな。気持ちが悪い。こんなゴミためで車だらけで逃げられないような場所に連れて行こうとしてからに。私に何をしようとしていたのだ。






気分良くないままとりあえず登り切り、そろそろチケット売り場があるはずだと見回してみる。






ああ、あれか。












ギザの三大ピラミッドへ到着

ここが入り口らしい。狭いね。






先にチケットを買わないとね。






3列ぐらいあったのかな。どこに並んでいいか分からなかったけど、欲しかったのは、ピラミッドエリアの入場券と、ピラミッドの中に入る入場券。どのピラミッドが開いていてどれがいいかチケット売り場で聞いてみようと思っていた。

3列あるうち、真ん中に並んだつもりだったけれど、女性専用と書いてあったと思うのでそちらに並んだんだよね。なのに、男が平気で割り込んできたりして、後ろの女性が怒っていた。

とりあえず私の番になり、色々聞きたかったけど、並んでいたし、うるさいので、入場券とピラミッド入場と言ったらささっと340エジポンと言われた。

メンカウラー王のピラミッド入場券を買ったつもりだったけど、違ったことに後で気が付いた。






カードはダメだというので、現金払い。合計340エジポンで、日本円で1904円。

入場料が240エジポンで、ピラミッド入場料が100エジポン。エジプトの物価からして、高すぎだと思う。

10人入ったら2万円近い。100人で20万円弱。ピラミッドの売り上げが想像できる。






先ほどの入り口から入ると、駅の改札みたいなものがあり、チケットを入れるとガッタンとバーが動くはずだった。

ところが、ガッタンとならないため、結構困った。何度もやっていたらグリーンでちゃんとガッタンしたので、やっと改札から出られた。

こういうこと、結構ある。運がないので。






写真を撮るのを忘れたため、振り向いて改札を一枚。あんな感じ。見えないかな。






時刻は12時9分。やっとピラミッドへ入ったんだ。あっちかな。






と思ったところ、口のあたりがスースーしていたことに気が付いた。マスクを落としたらしかった。

急いで改札まで戻った。






エジプトでは、ほとんど誰もマスクをしていなかった。外国人ぐらいじゃないかな、マスクをしていたのは。

だけど、砂埃というか、空気が嫌な感じで、マスクをしていた方が楽だった。そして、寒かったので、マスクをしているといくらか暖かいため、普通に防寒具としてマスクをつけていた。

その後タイに行って外すことになったけれど、まだこの時はばっちりマスク状態でした。なかったから困るから、わざわざ戻ってまで取ってきた次第です。

ぽよよんんと白い物体が落ちていたのですぐ目に入った。あって良かった。






では、まずクフ王へ。








こちらの入り口からだと最初はクフ王ピラミッド

あれだね。






逆光だ。






駐車場が見えるから、ここまで車で来ていいわけだ。






古代ピラミッドのすぐ横に車があるのもなんか変な感じだけれど。






だけど、そういう問題じゃなくて、






どうしてだろう。






子供の頃からの憧れだったピラミッド、






すぐ目の前にあるのに、











全然感激しないぞ。






あまりにも普通だ。






砂漠の建物の周りに色とりどりの色をつけた虫がいるような感じに見えるので、人間がこんなに小さければ確かにピラミッドが大きい事は分かるけど、






だから何なのか。

どこから写真を撮ったら絵になるのか。

そして、






何でピラミッドの周りはこんなにも何もないのか。






ピラミッドは大きいけれど、






後ろを見ればただの空き地だし。どうしてこんな状態のままにしているの。






木道を作ればそれでいいのか。






観光客がたくさんいる場所にはあちこち行ったけれど、観光客がこんな散らばり方をしている観光地は初めてだ。なんか、不規則すぎる。






ちらほら人が登って行っているので、あそこがクフ王ピラミッドの入り口かな。






最高に絵にならない。

大体、こんなにピラミッドに人がへばりついていたら、カレンダーの写真なんて撮れない。






これ、クフ王でしょう。これがギザの三大ピラミッドで一番大きいやつでしょう?






これでいいの?






石、ボロボロじゃん。食パンの大きいやつみたい。






どうやってみんな同じ大きさにこんなに大きな石を切ったのだとか、重いのにどうやって運んだとか、そんな風に言われていた謎の世界遺産は、さすがに数千年経てばボロボロで、同じ大きさだったようには全然見えない姿になっていた。

バシバシと欠けちゃっているし。削れちゃっているし。






どう見ても、その辺にあった同じぐらいの大きさの石を運んで積んだぐらいにしか見えない。どうやって積んだのかは不思議だけれど。






来た道。この右側にクフ王のピラミッドがある。






この空き地を何とかしようとは思わないのだろうか。






ピラミッドという観光地で、これほど何もせず放っておいたままで観光させているのが不思議だ。ピラミッドの石ですら欠け欠けだし、近くで見るとごっついだけだし。

「おおっ」と思わせるような観光地だったはずなのに、放っておかれた石の塊を見ているだけな気がする。



ちょっと離れよう。






あっち側から撮ってみよう。






と、とりあえずこの20メートルほどしかないであろう道を歩いていただけで、客引きが着いてきてしまい、ラクダに乗らないかとしつこかった。「乗らない乗らない乗らない乗らない」と返事をし続けていたけれど、

「ピラミッドハオオキインダ アルイタラタイヘンダ」

とか言ってきて、だったら後で疲れてから乗るからいいよと言ったけど、ダメだった。






あ、あっちから撮ったら人が入らないかも。うっとうしいのがいるからあそこに入ってみよう。






と、逃げるように入ってみた。






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-エジプトピラミッド切れ気味一人旅

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