4日目⑧「イスラエルではないのだろう」




時刻は17時48分。夕食には多少早そうだけど、お昼をちゃんと食べていなかったため、お腹がすいていた。






18時前だけど、しっかり暗い。






ああ、あれがスタンドか。






ということは、その向かいのこれがレストランだ。






そうだそうだ。






非常に近かったですね。言われなければレストランがある事に気が付きもしなかったと思うけど。






レストランは、「Al-Diwan」というそうです。HPはないみたい。






結構広かった。






団体客が多そうな感じ。






なかなか気が付いてもらえず、というか、存在自体は把握してもらっていたと思うけど、「ヒトリデナニシテルノ?」みたいな感じだったのか、無視されたと思う。

声をかけてみたけれど、英語に困ったのか、とりあえず席に案内されたままちょっと待たされた。






それもそうだなと、メニューをもらって分かった。英語メニューもあるし、飲み物も種類があったけれど、






食事がセットメニューしかなかった。






意味が分からず、店員男性が来てから、普通のアラカルトで頼みたいんだけどと言ったら、「ない」と言われた。通常は団体客でビュッフェをやっているそうで、ビュッフェでもいいなら一人でもビュッフェ頼んでいいよという事だったけど、いくらだか忘れたけれど、料金が高かったのでやめた。




70エジポンのオレンジジュースを頼んで、セットメニューは250エジポンで、チキンにすれば良かったのに、ミックスを頼んだと思う。






前菜を待っているところ。






サラダから登場。ドレッシングはかかっていなかった。






スープ登場。






これと、






これも一緒に。






そして、オレンジジュースも登場。フレッシュを頼んだと思ったけど、普通のジュースだった。






パンもどきを2切れとった。






豆入りスープ、温かくておいしかった。いい塩加減だったと思う。






ドレッシングの代わりに、タヒーナだと思うけど、またかけてみた。きっとエジプト人はこうやって食べないのだろうけど、私は結構気に入っていた。






それから、ダーッと届いてしまった。ケバブミックスと、






またスープ。






トマト煮。






多分、モロヘイヤのスープだと思う。さっきの豆スープのほうが良かった。まずくはないけど、わざわざ食べたくもないものだと思う。






トマト煮は、何が入っているのかなと思ったけど、オクラだったと思う。ネバネバしていないと何だかよく分からないよね。味は、昨日のお昼のお店のほうが美味しかったかな。






ケバブミックスは、お米と野菜とお肉のミックスだけど、これは何だろう、ラムかな。最初は豚牛鶏ミックスだと思っていたけど、






真ん中は鶏で、右は牛肉かと思うけど、






正直、鶏肉しか分からなかった。イスラムなので豚肉は出さないだろうなと後で思い出したけど、何だったか良く分からない。






全然美味しくなかった。私、野菜とタヒーナとパンとトマト煮と、たっぷりの豆スープだけで良かったと思う。ケバブがダメなんだろうな。






あまりに残して申し訳ないので、持ち帰りはできるかと、食べもしないのに聞いてみた。OKだったので、詰めてもらうことにした。






そして、帰ろうと思ったら、終わっていなかった






デザートが来てしまった。






甘いものだし、別腹かなと思って食べてみたんだよね。

お菓子は食べるけどケーキとかはあまり食べないので何だかさっぱり分からなかったけど、とにかく甘いことだけは分かった。






これも、






これも、






これも、






もちろんこっちも、






完全完璧なほど全部すべてが甘かった。甘すぎて食べられないデザートだった。エジプトのスイーツって、こんななのだろうか。だとすると一生食べられないな・・・。

お腹がすいていれば一つぐらいは食べられたかもしれないけれど。






スイーツまでも残して申し訳ないなと思いながら、会計の前にトイレへ。






なぜこの写真を撮ったのか忘れたけれど、おそらく、「完全には閉まらなかった」ことを告げたかったのではないかと。鍵をかけても隙間があったということだと思う。






無事にのぞかれることもなく用を足したけど、トイレ、こういう形で、普通の便器だったんだけど、もちろんこれは用を足す前なんだけど、

用を足して流した後、紐があったので、ひっぱってみたんだよね。余計な事をしてはいけないのは分かっていたけど、珍しくやってみたかったんだ。

そしたら、想像通り、どっかから水が出てきてしまい、トイレが水であふれてしまって、多分ビデだったのではないかと思うけど、どう止めるのか分からず、外へ出て女性を呼んできた次第であった。











うざい旅行客だったと思う。

申し訳なかった・・・。






合計で320エジポンをカードで支払って、日本円請求は1752円だった。夕食としては高いと思うけど、セットだからしょうがない気もする。どうせ高いのなら、ビュッフェのほうが好きなものだけ食べられていいよね。ケバブならビュッフェのほうがいいのだろうということを良く覚えておこう。











あの歌はなんぞか

そのままどこにも寄らずにホテルへ帰ると、入り口に男性スタッフがいたので、不可思議な歌につき、ちょっと聞いてみた。





今朝5時にも聞こえた歌で、ホテルへ帰る途中にも聞こえた歌。

あれは一体何の歌なのと聞いたら、歌ではないと言われてしまった。






歌みたいだけど、歌っているのではなく、お経というか、何か言っているらしい。何を言っているのかと聞くと、モスクに拝みに来なさいと言っているそうだった。

決まった時間になると流れるようになっているらしい。






決まった時間?






イスラム教の国を旅行したことはあるけれど、あのような歌もどきが聞こえたことはなかった。スタッフ男子は、モスクから近くないと聞こえないだろうから、だからじゃないかと言っていた。このホテルはモスクに近いわけだ。




だけど、聞こえるか聞こえないかの2択って、変じゃないだろうか。私は、小さな音が聞こえたことがあるというのではなく、全く聞こえたことがないのだ。モスクから近いホテルに泊まっていくなくても、距離的に音が耳に入るような場所を通っていても不思議ではないのに、今までその時間は必ず決まってモスクから遠いところにいたのだろうか。

半径50メートル以内で聞こえるとして、では51メートルになったら聞こえないのかというとそうではないはずで、ただ音が小さくなっているだけなはずなんだけど、どうして今まで全然気が付かなかったのだろう。そして、なぜ今回はとっても大きな音で良く聞こえるところに偶然いるのだろう。






まあ、運転中ならラジオもかけているだろうし、イスラム教の国なんて、マレーシアとヨルダンぐらいしか行っていないだろうから、聞いたことがなくても不思議ではないか。

彼は、ユーチューブで音楽を、いや、モスク呼び込みのお言葉をかけてくれた。じっくり見ながら話を聞いていると、興味があると思われたのか、イスラム教についてもっと知りたいのなら・・・と言いかけたため、いやとんでもない無宗教なので遠慮させて頂こうということで、部屋に戻ることにした。






この辺に住んでいる人は、毎朝5時から呼び込みのお言葉で起こされるわけだ。多分、お言葉がなくても行く人は行くと思うんだけどな。










既にWi-Fiは直っており、部屋でネットが使える状態だった。

そして、日本は深夜だったけど、アメリカは深夜ではないので、デルタに電話してみることにした。









ちょっと予約してみようか

スカイチームのマイルフライト電話予約は、デルタ航空に電話をして予約するのだけれど、世界中どこのデルタに電話してもいいはず。イギリスに住んでいた時はイギリスに電話していたし、時差に合わせて国を選べばいいのだ。

日本は深夜だから明日までかけられないけれど、アメリカならやっている。問題は、電話代。まだスカイプのクレジットがいくらかあったから、これで足りるかも。



そういうわけで、アメリカのデルタにかけてみることにした。

イスラエルから成田帰国便をタイ行きに変更しようと思って。






デルタ航空の誰かにやっと繋がり、帰りのイスラエルから成田行きを、イスラエルからバンコクへの便に変更して欲しいと言ってみた。いつ予約できるか探して欲しいと。

サウジアラビア航空の直行便は無理だけど、KLMならマイルで行けた。オランダまで戻って又大回りでタイなのかと思うとぞっとしたけれど、無料だし、イスラエルに10日以上もいたら完全に予算オーバーになるだろうから、タイにも数日泊るつもりでいようと。どうせPCRをやらないといけないので。

バンコクに4日間ぐらいいられたらいいかな。だとすると、イスラエル発の便は、10日ぐらいかなと思っていた。






アメリカンデルタは、思ったより全然待たされず、あっさりと電話に出てくれた。






私 「今、イスラエル発成田行きのKLM便で予約してあるんだけど、それを変更したいの」

デルタ 「番号は?」

私 「〇×27AJ23」

デルタ 「わかった。いつがいいの?」

私 「大体、1月10日ぐらいで見てくれないかな」

デルタ 「OK. ソレデアレデコレデウンヌンデソウカソウカハイハイ」













何を言っているか全然分からんな。











英語大丈夫か。











しっかりしろ。











一言も分かった気がしないぞ。








私 「ごめん、何を言ってるか全然わかんないや。だけど、もう既に番号は言ってあるから、予約情報は大丈夫だからいいよね」

デルタ 「うん。そう言ったんだよ」














そうなのか・・・














私 「そうなんだ。全然分からなかったよ」

デルタ 「大丈夫だよ。今、メインの受付の〇〇だから、ここから担当部署に回すから、適したところに電話を転送するね」






てっきり担当者と話していると思っていたので驚いた。




いくら苦手なアメリカ英語とはいえ、もう少し分かっても良かろうにと思うけど、私は、知らない単語が入ると一気にちんぷんかんぷんになるところがある。フライングブルーという単語を知らなかったとすると、そこで止まってしまったりする。フライングブルーとは、KLMとエアフランスのグループなんだけど、この2つの会社はスカイチームにも入っている。デルタは分かるけど、メダリオンとか、マイル資格の単語とかを知らないと、それはそれでやっぱり止まってしまうのだ。なので、担当部署とか違う名詞を言われたため、知らないので、完全に脳が停止してしまった。

知らない単語だけを抜かして理解できる人もいるのだろうと思うけど、私の場合、知らない単語が名詞で、英語の問題ではなく知識の問題だった場合などは、ぴたりと分からなくなってしまう。例えば、メダリオンとか、「誰?」とか思ってしまう。そして、どういう意味なのかと考え始めてしまう間にどんどんしゃべられてしまうのだ。英語話者として、結構致命的な欠点だと思っている。

その上、デルタのシステムが違うようで、日本では最初に用件によって選択したらそれで終わりなため、例えば、現在の予約変更なら#3を押したら担当者が出てその人と話せばいいので、代表電話交換みたいな人はいないのだ。まさか転送などとは思っておらず、そうなると、脳には転送部署名を意味する知らない名詞が出てくるであろうという期待がないため、尚の事それを言われてもピンとこないので、理解ができなくなってしまった。






情けないなと思ってしょげていたら、随分長くデルタの音楽を聞かされ、どんどんスカイプのクレジットがなくなっていくので、どんどん諦めていった。






これから転送されて一からまた説明していたら又数分かかるわけで、クレジットが足りないから切れるな。自動チャージじゃないからな。

しょうがないな。やめるか。






別に、アメリカである必要はないのだ。後で日本にかければいいよ。

だけどやっぱり、イスラエルって、どうか。

何かがうまく行かない時は、それをやってはいけない時なのだ。多分、今回行くべきは、イスラエルではないのだろうな。






バンコクには、カイロから直行便があった。サウジアラビア航空で、EU上を飛ぶ必要がないから近いしフライトが短い。そして、アプリで見たら、1月3日と4日が空いていた。

タイに直行でもいいかな。






タイに行ったら行きたいであろう場所の距離を計算したら、1400キロぐらいだったため、いくら何でも4日で1400キロは無理だと思っていた。

思い描いていたプランは、北に行って国境を越えラオスに日帰りか一泊、東に行きカンボジア入国で日帰り、西か南に行ってミャンマー入国(これは無理かも)という、旅行記としてすごく面白そうな題材だった。そこで、ちょっとストリートビューを見てみたけれど、タイは、エジプトと違い、運転心をくすぐられる、絶対運転したいなと思わせる国だった。長めにタイにいてもいいのではないか。

この辺、普通の人には分からないと思う。「なんでこんな何もないところを運転したいのだろうか」と思うと思う。何もなくても運転したい場所とそうでない場所があり、完全にフィーリングなのよ。






直でバンコク入りすれば、10日ぐらいあるから、上記のような旅行だってできると思う。だったらそっちへ行ってしまおうか。夏服もないけど、向こうで買えばいいよ。安いし。ガイドブックもないけど、現地で買えたら買えばいいし、買えなくても、ネットで行きたそうなところを見つければいいよ。車があるなら、それでいいじゃないか。だけど、タイには行った事があるから、行った国は増えないな。

だけど、もうエジプトは嫌で嫌でしょうがないし、もういいか。






やっぱり私は、運転するべきじゃないか。

そうだよな。トラベルドライバーってなわけだし、運転しないとな。海外にいられたら何でもいいと思ったけれど、やっぱり運転しないとな。

だったら、運転したいとも思わない国にいたってしょうがないし、タイに行って運転するべきじゃないだろうか。






そうだそうだ、そうしよう。

明日日本のデルタに電話してみよう。








よし、じゃあ、お風呂に入ろう。











ジャー。
















ぬるま湯しか出ないが。















落ち着け。















死ぬな。






静かに切れながら、フロントへ降りていった。








次のページへ >


< 前のページへ



最初から読む

-エジプトピラミッド切れ気味一人旅

© 2024 一人旅運転日記 by Junko(MENSA会員)