ホテルから出て、タクシーの運転手さんに、メモ紙を見せました。
私 「ここへ行きたいんだけど」
運転手さん 「ああ、うん。大体わかる」
私 「いくらぐらいかな」
運転手さん 「12ユーロだよ」
私 「カード使える?」
運転手さん 「うん。大丈夫」
出発。
時刻は夕方6時57分。まだ明るいけどね。
人生で何十回だか何百回だかタクシーに乗りましたが、最高齢のドライバーさんでした。すごい。私も後数十年頑張ろう。
しかも、かなりのITっぷり。カードマシーンだけでなく、タブレットまで。
行先は、Allas Sea Pool(https://www.allasseapool.com/fi/)というところで、サウナなども入った複合施設みたいなところなのかな。
街中を抜け、港のほうへ向かいます。
途中、町の中心部も通り過ぎて、
マーケットと書いてあったので、あれはスーパーなのとドライバーさんに聞いたところ。
帰りには、絶対にスーパーへ寄るのを忘れないようにしないと。飲み物も朝食もまだ買っていないし。
着いたかなと思ったけど、運転手さん、どれが目的地だか良く分からない模様。そしてそこで12ユーロになってしまったので、メーターを止めました。
「12ユーロって言ったからね」
と言って、まだ到着していないけれど、それ以上メーターが上がらないように止めてくれたのです。
素晴らしい仕事振り。
そして、
「$#””(’&♡▽<<*」
と、タブレットに向かって何か言いました。
タブレット、使いこなしちゃってるんですね。やっぱりこの人はすごい。
フィンランド語なので分からないけど、到着場所の住所か名前をタブレットに向かって言って、音声認識させていました。
スマホに向かってしゃべったら全然違うものばかりが出てきて強烈な苛立ちを覚えた私とは違った・・・。
そして、どうやら通り過ぎたと思ったか、今度は思いっきりバック。私、歩行者もいる中、あのスピードではバックできません。やっぱりこの人はかなりのやり手だ。
事前にグーグル地図を見て場所は何となく分かっていたので、「もう大丈夫。多分裏だから歩いて行くから」と言って停めてもらい、12ユーロ(1591円)をカードで支払い。
メーターとかを撮らせてもらって、
車を降りました。
多分、あの裏側だろうな。
館内から女性が出てきたので、働いているんだろうなと思って、カフェの入口はどちらかと聞いたら、突き当りを左に行ったところだとのこと。
時刻は午後7時13分。あの先の左側にドアがあるんだ。
真っ直ぐ行くと、ほぼガラス張りのカフェが見えました。「ここかな?」とのぞくと、ドアの向こうで友人と話している新郎が見えました。
ドアを開けて入って行き、目の前に立ち、
「ヘーーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!」
ってな感じで、ビッグハグ。
お土産を渡して、話しながら飲み物を買いに行ったけど、結局新郎が飲もうとしていたフィンランドのお酒とやらをもらいました。ジンのグレープフルーツ割りかな。おいしかったよ。後ほど掲載。
お酒、もう飲まないのですが、少しなので、それをずっと飲んでいました。
その後、さっき電話した友達も見つけて、新婦とも話して、その他数人と話して、ご親族も紹介してもらって、
あれやらこれやら。
「やあ。君は新郎の友達?どこで会ったの?」
「私は親戚で、カナダから来たの」
「僕はロンドン時代に一緒に住んでいたんだよ」
とか、ひっきりなしに色々な人と話すので、自慢じゃないですが、誰一人として名前を覚えていられませんでした・・・。
カフェはこんな感じで、
誰でも気軽に来られるようなカジュアルなものでした。
やっぱりみんな、社交レベルが違う。
どんなに若くても、ちゃんと挨拶をして、握手をして、サラリと話す。そして、あっさり「それじゃあ」と消えていく。
今のところ、思っていたよりも舌は回っており、何とか安心。だけど、この日は同じことばかりを言う日というか、自己紹介的な短い会話であっち行ってこっち行ってだから、割とレベルが低い。こんな時必要なのは、英語力より社交性だろうし。とりあえず早口でしゃべれて握手ができて自分からしゃべれればそれでいい。
だけどやっぱり、出てこない単語がいっぱいあった気がする。言われて分からないことはなかったけど、今日はまだ序の口。明日が本番。しっかりしておけ。
サウナと一緒になっており、そちらに行っている人たちも多かったので、私が行った時は半分ぐらいしかいなかったのかな。それでも、出たり入ったりで、20人ぐらいとは話したと思うんだけど。
飲み物はこちらにもあったけど、食べ物はドアの向こうの隣のカフェに行かないと売っていませんでした。一番向こうでグラスを持っているのが新婦。
しばらく社交をしていたけれど、お腹がすいたので隣のカフェにサンドイッチを買いに。
何と何があるのと聞いたら、「これがハムで、これがツナで・・・」との説明の途中で、
「レインディア」
と言ったので、そこで止まりました。
トナカイを英語でレインディアと言います。グリーンランドで食べた、カレーに入っていたあのトナカイです。結構おいしかったのよ。
やっぱり北欧だから、トナカイだよなと思って、迷わずそれを注文。
レインディアがちょっと入ったサンドイッチ。7.2ユーロ(954円)。
高いよね。どこに行ってもこんなものだと思います。フィンランドだし。仕方がないね。タクシーが安く感じるよ。
これを食べながら、新婦とお話。すごくおいしかったよ。
新郎新婦は色々な人と話さなきゃいけないし、あっちに行ったりこっちに行ったりです。
新郎新婦以外だと、知っている人が1人しかいないので、その彼と話す時以外は、「初めまして」的な挨拶ばかり。
そのうち友達の彼女がやってきて、紹介してくれました。「じゅんこに紹介したいんだ」って言ってたんだ。かわいい彼女でした。同じ弁護士事務所に勤めているらしい。
さっき着いたばっかりだと言ったら、みんなびっくりしていた。すごい元気そうらしかったですね。顔色は悪かったけど・・・。ファンキーだったからな。
そうこうしているうちに、そろそろ陽が暮れそう。時刻は8時13分。
私はまだ来たばっかりだけど、みんなはずっといたわけで、そろそろ退散する者あり、サウナへ行く者ありでした。
親族会議でもやってるのかな。真ん中が新郎です。
そのうち、私の友達もサウナへ行ったし、遅くなるとスーパーも閉まっちゃうから、そろそろ出ることに。
新郎に帰ると言ったら、「来てくれてありがとう」と言われ、「まだまだ、明日まで言わないでよ」と言ったら、「いや、今日は今日でありがとう」と言われました。
今日はありがとうだと、全然思っていなかった。遅れたし。お礼を言われるほどでもないと思っていたので、「結婚式に来てくれて」のありがとうだと思ってしまった。
そうか。今日は今日なのだ。
来て、良かった。
陽は暮れたけど、まだうっすら明るい。
時刻は8時57分。
はて、どこでタクシーを拾うのだ。
ちょうどウェイタ―君が来たので、タクシーってどこで拾えるのって聞いたら、呼んであげるよとのこと。
店に入りなと言うので、もう一度サンドイッチのほうの店内へ。
「外は寒いから、ぎりぎりに出て行くから、タクシーが何分ぐらいで来るのか教えて」と言ったら、ウェイター君、「僕が外で待ってるから。来たら呼んであげるから、中にいなよ」、と。
ものすっごいいい人ばっかりなんですよ、フィンランド。バルトからフィンランドへ帰ってから飛行機に乗るまでの数時間はこちらのブログには書きませんが、本当、フィンランド人ていい人ばっかりだなと思った。心がきれいっていうかさ。
そして、寒いのは誰でも同じだから、彼だけ待たせては悪いと思って出て行ったら、タクシーが来ました。
すごい近くにいたのかな。
では、ウェイター君にお礼を言って手を振って、タクシーへ。