高速でホテルへ
本日のホテルまでは、60キロほどの道のりでした。
夜だったので高速もすいていおり、運転も問題なし。
高速を走りながら、ふと、「いいパンチだったな」と思った。
ケニア以来どこへも行かず、1年も日本にいて、ぬくぬくとしていた。その上、精神的に疲れて旅行するのはたまにあるけれど、肉体的に本当に具合が悪くなってしまっていたほどだった私が、ヨロヨロとだらしがないまま海外に到着したのだ。
喝を入れるためにもらったパンチだと思った。ヘレヘレしたままだったら、そのまま車を借りて迷いに迷って走っただけの記事になっていたところだった。つまらないじゃないか。
「これが私の旅行だよね」と、目が覚めた。
「ああ、私、日本を出たんだ」って。
日本での平和ボケから目を覚ますため、そして、助けてなんてもらえないのだから、具合が悪くなっている場合じゃないぞということを身を持って感じさせるために、到着するなり一発殴られたのだろうと思いました。
一発にしてほしかったが・・・。
さて、何車線もある高速でしたが、車が少なかったので運転はスムーズだったのですが、結構くねくねだった。眼鏡はかけていたけど外は夜で真っ暗だし、土地勘がないから良く分からないし、とりあえずナビを聞きながら走ってました。
目が疲れていたので、耳に頼ってしまっていた。
でも、ナビの言う通りに進んでいるのに、耳で聞いた通りに進んでいるのに、途中で再びルート検索が開始されていた。どこで高速を間違えたのかと思って不思議だったけど、自ら軌道修正をしてくれていたから、まあいいかと思ってそのままナビに従っていた。
「右へ行けと言うから右へ行ったんだけどな・・・」、「まあ、とりあえず方向修正したからいいか」と思いながらホテルを目指す。
多分もう深夜0時近かったと思うけど、記憶にあったホームページの写真と同じピカピカホテルの姿がやっと見えました。
これで安心。だけど、何か買わなくちゃ。ぐるっと走ってみたらセブンイレブンがあったので、アジア展開を感謝しながらイレブンへ行き、夕食にするお菓子やらジュースやらを購入。レシートでは24.95リンギットの買い物。720円ほど。
お菓子だけどさ、今日はもういいよね。遅いから。疲れたし、眠いし。マレーシア料理は明日からでいいよ。
ホテルシルカチェラスへ到着
ナビは正確にホテルにセットしてあったわけではないので、「大体その辺だけど実際は全然違う場所」に導いてくれていたため、ホテルへ入る側道が分からずに二度ほど通り過ぎましたが、無事にホテルに到着。
正面玄関に車を停めてフロントへ入って行くと、駐車場は裏だと言われた。重いので、スーツケースを出してフロントに置き、車と私は駐車場へ。
駐車場へ入る前に、ホテルをナビのお気に入りにセットして、正確なホテルの場所を登録しておきました。これで一安心。
このホテルの駐車場は、隣接のショッピングセンターと合同です。駐車場のゲートにはセキュリティーの人たちがいて、入る前に止められました。でも、残念ながら彼らは英語がほとんど話せなかった。
だけど、「ID」を求めていたのは分かった。私はホテルに泊まっている外国客だと言ったけど、IDを出してくれ、それも、パスポートを渡すようにと言われた。
「嫌です。何で誰だか知らないあなたにパスポートを渡すの?見せるだけだったらいいけど、渡すわけにはいきません。私はシルカのお客なんだから、身元確認ならシルカに行ってやって」
セキュリティーの彼らの態度が、何か気に入らなかった。何だか忘れちゃったけど。
因みに、チェックイン後にフロントで「パスポートを要求されたんだけど、車で帰る度にパスポートを出すようになっているの?」と聞いてみたら、そんなことは初めて聞いたと言われた。
まあ、どちらにしろですね、誰が言っていることが本当なのか分からないということに、この後慣れることになるのです。
お部屋へ
予約が4泊なことを確認され、Wi-Fiのパスワードをもらい、エレベーターで上がって、お部屋へ到着。
夜中ですが、いつものように即座にお部屋をチェック。特にお風呂場。
タオルなし。
そんなものよ。私の旅行だから。このぐらい全然大丈夫。
電話してタオルを頼み、待っている間に、暑いのでクーラーの調整をしようと思ったけど、パネルに一部不明な点がありました。
しばらくして、男の子がタオルを持ってきたので、
私「タオルありがとう。英語話しますか?」
男の子「はい」
私「これ、エアコンでしょ?」
男の子「はい」
私「この26というのは多分、今の部屋の温度だよね?」
男の子「はい」
私「それで、暑いから少し冷房を入れようと思ってこの下のボタン押すと10って出てくるんだけど、この10って何ですか?」
男の子「はい」
聞き間違いだ。もう一度頑張れ。
私「ここに、10って数字が出てるじゃない?」
男の子「はい」
私「これ、どういう意味?」
男の子「はい」
私「・・・・・」
私「英語、話しますか?」
男の子「はい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
私がマレー語も中国語もしゃべれないのが悪いのだから、英語が分からないなんてちっとも恥ずかしいことではない。「英語、分からないよ」の一言でいいのよ。
もう、夜中だしさ。あの空港散歩からレンタカー屋のお兄ちゃんとの数時間を経て、60キロぐらいなのになぜか100キロぐらい走ってからやっと到着しているわけだし、早くシャワーを浴びてベッドに入りたいわけだしさ。
私「ごめんね。英語できる人呼ぶね。今日到着したばっかりで、レンタカー屋と色々あったし、疲れてるんだよね。ちょっとフロントに電話させてね」
男の子「はい」
ぷるるるる
私「あ、ちょっとエアコンの使い方で確認したいんだけど、英語できる人誰か上がってきてくれませんかね。男の子来てくれてるんだけど、良く分からないみたいだから」
すぐフロントにいた女性がきてくれました。
私「この、10って何?」
彼女「設定温度」
だよね・・・。
だけど、これ、ちょっと疑わしかった。暑いから温度を下げようとして最低温度にすることってありますよね。私が今までで見た最低の温度は、15度なのです。10度というのは初めて見た。私の前にこの部屋に泊まった人は10度に設定していたということなのだろうから、宿泊客は要冷蔵の旅行者だったに違いない。
とりあえず、ちゃんと確認して良かった。そのままにしていたら体が死体みたいになっていたかもしれない。それでは要冷凍になってしまうではないか。
でも、設定温度を上げてもあまり意味がなかったですけどね。結局夜中は布団をかぶるほど寒かったので。
では、深夜に夕食。写真はないのですが、セブンイレブンで買ったクリームみたいなものが入った菓子パンからぶにゅっとクリームを取って(好きじゃないので)、ほぼパンのみの状態のパンを食べ、続いてポテトチップスへ。そして、水かなんかを飲み、今日はもうこれでいいやということで、シャワーへ。
シャワーの水圧はちゃんとしており、それだけは良かったですね。
そして、夜中の2時ぐらいかな、やっとベッドに入ったのは。
気持ち良かったな。疲れていたから。
悪夢のベッドだなんてまだ知りもしないから、二晩続けてとても気持ちよく寝ていた。
「知らぬが花」だった。