12月24日 予定と予想と希望
生まれて初めての常夏のクリスマス。まずはイブのこの日、昨晩行こうと決めた動物園へGO。鳥と、動物の写真もちょっと撮る。気に入らなかったらもう一度野鳥園へGO。戻ったらホテル近辺のアウトレットに行けたら行って、その後ホテル隣接のショッピングセンターで買い物してユニクロも見て、庶民的な安いレストランで食事。その他の時間は適当でGO。
朝っぱらからおめでとう
前の晩も熟睡で、目が覚めてもベッドでウダウダとしていた。ベッドが気持ち良かったし、動きたくもなかったし。
だけど、のろのろと起き、紅茶を飲もうとお湯を沸かす。
そして、電気ケトルがグツグツ言っている間にベッドに戻ってみると、何やら動くものを発見。
それは、シーツの上で動いていた。
見た瞬間よぎったけれど、よぎりを無視してティッシュで普通につかんでみた。
つかんだものを見た瞬間すぐに分かった気もしたけれど、「暗いしね」、ってことで、明るいところでじっくり見るために、窓のそばへ行ってみた。
明るい場所で見てみると、
超ミニサイズ。ミニミニだからさ、まだ確信持たないようにしておこうよ。
とりあえず、ぎゅっとつぶしてティッシュごとテーブルの上へ。
まあ、紅茶でも飲もうじゃないか・・。
お湯、湧いたしさ・・・。
紅茶を入れて再びベッドに戻り座ろうとしてシーツを見ると、
もう一匹発見。
少しずつ血圧が下がっているのを感じながら、紅茶を静かにベッドのサイドテーブルに置き、ティッシュをもう一枚取ってきてその虫をつかむ。
そして、確認の為、又明るい窓側へ。
今度は少し大きいからさ、確実なんだろうけどさ、一応、もっと明るいところで見てみないとね。違うかもしれないしさ・・・。
多少トリミングをしましたが、やり過ぎるとアップすぎて気持ちが悪いだろうから、このぐらいにしておきます。
そういうわけで、
もう気が付かないフリはできないし・・・
これは明らかだし・・・
初めて見ましたが、私は一発でこの虫が何だか分かりました。小さいミニサイズのほうで既に分かった。気がついていないフリをしたけど。
これは、旅人ならおそらく誰もが知る虫です。
その名を、「南京虫」と言います。旅行者を泣かせる吸血虫です。
私がこの虫の名を知ったのは、確かタイに行く前だった気がします。安いホテルにはまだまだベッドにこの虫がたくさんいると読んだ本に書いてあったと思う。
最初にこの虫を見て寿命を縮ませたのは、「刺されたかもしれない」ということだった。
先に書いた通り、南京虫とは、吸血虫です。だけど別に、血を奪われるから怖がっているのではないのよ。
ご存じの方もいるでしょうが、最初から知っている限りで書きますと、南京虫とは「トコジラミ」という虫であり、南京虫という名前は通称のようなものです。英語では、「Bed Bug(ベッドバグ)」と呼ばれています。
日本でも昔はいたらしいし、今も発見されることもあるらしいですが、私の家にこの虫がいたことはありません。知り合いからも、南京虫が家にいたというのは日本では聞いたことがありません。
ただ、この虫は世界中に散らばっているはずです。温帯だけだと書いてあるものも読んだけれど、ベッドとか、ぬくぬくしたところで生きていて外に出るわけでもないのであれば、寒い国でも生きられると思う。
というのは、人のバッグの中に入って移動できたりするので。
つまり、「発展途上国は危ない」とか、そんな先入観があったら捨てた方がいいと思います。
こうやって、南京虫に出会った私みたいな人間のバッグの中に入ってしまえば、私が次に泊まったホテルでバッグを開けたすきに出て行って、今度はそこで生息します。
ということで、これに伴い「バックパッカーになるべきか」の記事に追記をしたほうがいいのかもしれませんが、要するに、「旅行者が運ぶ虫」でもあるのです。
ハードスーツケースならプラスチックですが、リュックなどの布だと、表面にしっかりとくっつき、旅行者に着いて行くことができます。大抵は、わずかな隙間から荷物の中に入ってしまうのだと思いますけど。ハードスーツケースでも、チャック式だとチャックのあたりが布だからくっつけるかも。
因みに、暗いところが好きらしいので、暗い色の布だと大喜びな可能性あり。
言うのなら、発展途上国というよりも、バックパッカーが泊まりそうなホテルは危ないという表現の方が当たっていると思う。バックパックは布だから。
でも、事実として発展途上国でこの虫と遭遇することが多いのは、「駆除の困難さ」だと思います。駆除にはお金がかかるので。一匹ずつ殺していたら間に合わないでしょうから、壁からベッドから取り除いて全部薬をかけなきゃいけないと思います。そうなると、お金がかかりますからね。その間お部屋の予約もキャンセルだし。
さて、血を吸うから怖がっていたのではないとは書きましたが、それをチェックするためにも、急いでシャワーへ。
シャワールームで裸になり、全身を鏡で見てみます。
とりあえず、症状はまだなかった。
南京虫は、血を吸う時に人間の体内に唾液を入れるのですが、それにアレルギー反応が出てものすごくかゆくなったり、真っ赤になったりします。蚊と同じです。でも、南京虫に刺されると、それはもう、並のかゆさではないらしいです。蚊どころではない。
私はまだかゆくはなかったけれど、赤くなっているかもしれないと思って、体中を見回しました。
とりあえず、赤い部分は見当たらなかったので、落ち着いて冷静にシャワーを浴びることにした。
悩みながら。
仲良く寝たのか
私はこのベッドで2晩寝たのだ。南京虫と一緒に。
かゆみやその他の症状はアレルギー反応だから、数時間や数日遅れてきても不思議ではないし(関連記事として、ヒマだったら一人旅の心得の「自分の体を知る」の記事読んでみて下さい)。
とりあえず、即時型のアレルギーなら、昨日症状が出ていないから昨日は刺されてはおらず、今日はまだ分からないだろうな。
つまり、即時型のアレルギーだとして、2,3時間で症状が出るのなら、昨日刺されたものは昨日反応が出ているはずで、今日刺されたばかりなら、もうすぐ反応が出てくるかもしれない。
だけど、もし即時型ではなく、アレルギーが遅延型なら、1日以上おいて出てくるかもしれない。そうなると、1週間ぐらいは安心できないので、旅行中ずっと症状が出ることを覚悟しておかなくてはいけないなと思った。
もしかして、病院に行かなきゃいけないかもしれない・・・。
運転中に暴れるほどかゆくなり、薬をもらわないといけなくなるかも。だけど、かゆみだけでなく、他のアレルギー反応が出たらかゆみ止めどころではすまないし。
とりあえず、即時型アレルギーは、今後数時間が勝負。でももう、今晩はこの部屋にいるわけにはいかない。
悩みながらシャワーを終えて部屋へ戻り、再びベッドを見てみると、
もう一匹発見・・・。
ああ、もうおしまいだ。
このベッドは南京虫だらけに違いない・・・。
私、絶対に刺されているよ。
旅行なんて、これでおしまいだ。
病院送りだ・・・。
だとしたら、一応英語圏の国に来ていて良かった・・・。
そして、見つけたばかりの3匹目をティッシュに取り、今度は先にすごい力でブチュっと潰しながら窓側へ行ってティッシュを開いてみました。
血、吸ってるよね・・・
これ、、誰の血なのだ・・・
私の血なのか・・・
じゃあ、さっき殺した2匹は・・・。
あれ?
いない・・・
甘かった・・・。
軽く潰した程度では死なないほどの生命力なのだ・・・。
しまった・・・。
また南京虫を野放しにしたか・・・。
じっとテーブルに近寄ってみると、ミニサイズの方はまだよろよろしてそばにいたようでした。
だけど、もうダメだよね。
これは無理。
私は刺されているに違いない。
何十か所も・・・。
だけど、一体何匹ここにいるのだろう。そして、どこにいるの?
ベッドのあたりをウロウロして探してみた。
すると、壁に・・・。
ベッド上部の壁はこのようなデザインで、数センチごとに凹みがありました。数メートルの長さなので、合計20か所ぐらいの凹みかな。
そして、そんな凹みは暗いので、南京虫の大好きな場所なのです。
もう一枚撮った写真をトリミング。気持ち悪いね。すいません。
凹みに数十匹から数百匹いるであろう南京虫を前に、とりあえず悲鳴も上げずに支度を始めることにした。
だけど、スーツケースに洋服を取りに行って又青ざめた。
スーツケースが、開いていた・・・。
私は、部屋から出る時はスーツケースを閉めますが、戻ると開けます。色々出すので。そして、部屋にいる間はずっとスーツケースが開いた状態です。
つまり、南京虫が中に入っているかもしれなかった。
幸い、開けていたのは布製の小さなスーツケースの方だけでした。ハードの中サイズスーツケースは、夜は数時間開けていたけど、その後一応閉めてありました。ほとんどの洋服は、ハードの方でした。布製には、お風呂で使うグッズとか、モバイルパソコンとか、主に固いものが入っていました。
そして更に、潔癖な私は、基本的に洋服は全て透明のビニール袋に小分けにして入れてあります。つまり、ビニール袋がやぶれていない限り、虫が入る可能性は低いはずなのです。
それにしても、どこに南京虫が入っていても不思議ではなかった。2晩も泊まったわけだし。
そこで出したは、ケニアのスプレー(ケニア準備編の持ち物のところ見てね)。
何でも殺してくれるに違いないという願いを込めて、シューシューとふいてみた。
他に私にできることもなし・・・。
とりあえず、洋服を出して、くまなくチェックして、着用。
外に出ていたのは、着ていたパジャマと昨日洗ったスーパードライの旅行パンツだけでした。パジャマを捨てようかどうしようか迷ったけれど、捨てないことにして、ビニール袋に入れてスーツケースにしまった。
そして、お風呂場に色々とまだ残っていたけれど、先にフロントへ電話。
私 「ちょっと誰か、上がってきてくれませんか。見せたいものがあるので」
あまり声が真剣だったからか、電話に出た女の子は、メンテナンスかマネージャーか分からないけど、もう一人男性を連れてすぐにきてくれました。
そして、彼女たちを部屋に入れ、南京虫の巣の壁を見せることに。